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2015

12/24

Thu.

大東文化戦を頑張ってください 


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慶応戦の快勝をお伝えしたくて前週はレポートに挑戦したのですが、あれこれ詰め込みすぎて収拾が付かなくなり時間切れで断念しました。クダラナイ妄言の文章まみれになって、嫌悪感だけが残ってしまいました。「出し切る」のも大切ですが、何でもかんでも出せば良いというものではありませんね。


筑波戦は仲間が多く集まっての観戦でした。その中に輪島さんもおられ、折々に洩らされるご感想が観戦の好い道しるべになりました。彼も仰っていましたが、確かに同志社は硬かったですね。爾後のテレビ録画では前半のディフェンスが完璧見えます。でも、競技場ではディフェンスラインの外側、テレビには映らないところで薄くなるシーンが結構ありました。

ディフェンスの前の出方、一発目のディフェンスの鋭さ、プレッシャーのかけ方がややソフトで、そこで踏んだわずかな後手が次のポイントでの後手を生んで、ディフェンスラインの厚みに悪影響を与えたのだと思います。でも、後手を踏みながらも同志社は「ここぞ」の判断とタックルが素晴らしく、筑波の形ができる手前で阻止していました。今年のチームの進境著しい部分ですね。

後半は筑波がオフェンスを調整し、同志社のディフェンスに対応してきました。事実、筑波の古川監督が前半終了時のインタビューでそうのように語っておられます。さすがに4年連続ベスト4、うち2回準優勝のチームですね。その分析力、対応力にチームが備える奥深さ、厚みのようなものを感じます。筑波は今季、以前よりもフィジカルに強さを欠いてはいますが、大きく遅れていたチーム造りは帝京戦以降ここに来て、ずいぶんラグビーの目鼻立ちが整ってきました。


やはり前半終了時、山神監督が「接点で競り負けている」というコメントを出されました。フィジカルとスピード、フィットネスに明確な差がない中、その競り負けを招いたものは何だったのでしょう。また、得点の競り負けを招いた原因は何だったのでしょう。筑波は簡単には勝てる相手でないのは確かです。でも、勝てる相手ですし、事実勝てるゲームでした。

敗戦後、バックスタンドに整列した選手たちの表情が硬いのは当然として、妄想的ではありますがどこか不完全燃焼を思わせ、「負ける相手じゃなかったのに・・・」とでも言いたげに感じました。同志社は「出し切る」ことをひとつのテーマに、この選手権には臨んでおられるように思います。でも、選手たちの表情に「出し切った」感はどこにもありませんでした。


確か後半10分に筑波が2本目のトライを上げ、そのゴールキックを待っている時のことです。筑波のひとりの選手が周囲に対し、「俺達があいつらに負けるわけないんだから」と声をかけたそうです。私は聞き逃したのですが、観客席に失笑が洩れたことから仲間に尋ねると、その内容を教えてくれました。

一聴すると優勢な側の傲慢に聞こえる言葉ですね。でも、誤解があってはいけません。おそらく、これは筑波のメンタル・トレーニングの言葉であって、同志社戦に向けて確かにそう言い切れる準備を積み上げ、そのメンタル通りにゲームを進め、最後は勝ち切るための合言葉ではないかと思っています。

「私たちがあなたたちに負けるわけがない」
好いですね。大学選手権の対戦相手に備えてチームがどんな準備をしたか。その練習風景がこの言葉からは想像されそうで、筑波大学ラグビー部の匂いのひとつも匂ってきそうです。

筑波は大東文化に敗れたものの、ラグビーの型を完成させる姿勢はゲームを通して貫徹していました。「俺たちがあいつらに負けるわけがない」のメンタルは大東文化を相手にしても同じだったはずで、このメンタルがその姿勢を生み、その姿勢が型の精度を上げ、一週間後の同志社戦勝利の伏線になったのだと思います。筑波は帝京戦以降ここに来て、ずいぶんラグビーの目鼻立ちが整ってきたと申しましたが、敗れた試合でもチーム造りはきちんと進んでいたわけです。余計な話で恐縮ですが、今季の慶応はそこがずいぶん脆弱でした。


少し言葉遊びになりますがお許しください。

この選手権での同志社のメンタル・トレーニングの言葉は「出し切る」です。大相撲に嘉風という力士がおられまして、この方は「一番、一番を出し切る」という境地を得てから大活躍するようになりました。逆に言うと、あれこれ考えていた時代は才能を開かせることができなかったです。考えても答えが出ないことであっても人間は先を想像してしまい、この方が仰るには「あれこれ考えると身体が動かなくなりますので・・・」となるそうです。そういう意味でこの「出し切る」ですが、全国レベルで挑戦者の立場にある今の同志社には効果的な言葉だと思います。

ただ、「自分たちが自分の力を出し切る」ということですから、これは自分たちだけで完結する一人称の言葉でもありますね。一方で、ラグビーはグラウンドで行われる二人称の戦いです。そして、筑波の選手から聞こえた「俺たちがあいつらに負けるわけがない」は二人称の言葉でした。

次の大東文化戦は一人称的に覚悟を持って自分を出し切り、二人称的にやつらのラグビーをツブしませんか。ラグビーのグラウンドはキックオフと同時に、戦いをルールに則ってレフェリーだけが裁く、この世の異空間となります。こちらがツブさなければ、相手がツブしてくださる極めて二人称の異常世界です。


鋭く前に出て、規律正しく後ろに下がって、再び鋭く前に出る。低く、鋭く、強く当たり、しつこく相手を押し込み、素早く立って再び低く、鋭く、強く当たる。輪島さんが仰るように、大東文化のスクラムは決して強くありません。また、展開重視のチームらしく、モールの攻撃をあまり見ないので、筑波戦での失点はなさそうです。

大東文化のラグビーは両翼を大きく広げて羽ばたく鳥のようなもので、筑波戦、慶応戦と華麗に大きく羽ばたいて見せました。でも、ライン・ディフェンスでプレッシャーをかけられ、スクラムでプレッシャーをかけられれば、羽ばたくスペースを奪われて窮屈に飛べなくなるでしょう。自分一人でもスペースを作れる⑧アマト君を封じれば、翼をもぐことさえできます。

今の同志社は常にディフェンスが勝敗の分水嶺です。ディフェンスは殺意を持って、でも、オフェンスは今できることを存分に楽しんでください。勝利はその後ろから勝手についてきます。

頑張ってくださいね。


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